風評被害対策の裁判はどこでやる?原則と例外をおさらい

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弁護士中澤 佑一

弁護士法人戸田総合法律事務所代表。
ネット関連と知財案件を中心に活動しています。 主著【インターネットにおける誹謗中傷法的対策マニュアル】【「ブラック企業」と呼ばせない!労務管理・風評対策Q&A】

削除や情報開示の裁判を申立てられる裁判所は?

ネット上で事実無根の中傷や風評被害を受けた場合、管理者等との直接交渉で解決を図る場合もありますが、管理者に対応を拒否された場合など記事の削除や投稿者に関する情報開示の裁判を行うことも多いです。
そして、裁判は全国どこでも自由に申し立てられるわけではなく、法律で決まった裁判所に申し立てを行わなければなりません。これを、「管轄」といいます。

そこで、風評被害対策の裁判について、どのような考え方でどこの裁判所に申し立てを行うことになるのか?基本的なパターンを整理したいと思います。
風評被害対策を相談する弁護士を選ぶ場合、裁判を行うはどこの裁判所に申立てができるのかも重要な要素となります。申し立てを行う裁判所から遠方の事務所の場合、交通費や日当が加算されることもあり、弁護士費用にも影響するからです。弁護士選びの一つの参考にしていただければと思います。

風評被害対策の裁判管轄の考え方

大原則

どこの裁判所に申立てを行うことができるのか?
大原則としては、裁判の相手の所在地を管轄する裁判所に申し立てるというルールが適用されます。
ネット風評対策の場合、多くはサイトを運営する会社や、プロバイダを相手に裁判を申し立てることになりますが、このような会社の多くは東京23区に所在しているため、東京地方裁判所で裁判が行われる割合が非常に多くなっています。

例外 削除請求の場合は地元の裁判所も使える

原則には当然例外もあります。東京の会社が運営するサイトについて地方の方が裁判を申し立てる場合であっても、自分の地元の裁判所で裁判を申し立てることも可能です。
ただし、削除請求のみで、情報開示の請求は相手の会社の所在地を管轄する裁判所に申し立てなければなりません。

仮処分の場合ではなく、通常の訴訟を行う場合には、開示請求も含めて地元で裁判を申し立てるテクニックもあります。しかし、通信記録の保存期間の問題から通常の訴訟は不適切です。

削除と開示請求を両方行う場合

相手が日本企業ならば、相手の住所地で申立て

サイトの管理者に対して記事の削除と、発信者の情報開示を求める場合、「仮処分」という手続きを選択することが迅速性の観点などから適切です。
裁判の相手の住所地で申立てを行えば、この仮処分を使って削除と情報開示の両方を1件の裁判で行うことが可能です。

相手が海外法人の場合には、2回裁判を行うことになることが大半

他方で、海外法人を相手とする場合(具体的にいえば、TwitterやFacebook、Google、Youtubeなど)、仮処分で削除と開示請求をまとめて行うことは原則としてできません。
これは、海外法人を相手とする場合には、削除請求と開示請求の裁判管轄が分かれてしまうことが多いためです。
裁判管轄が分かれてしまう請求を1個の裁判でまとめて行うことはできず、結果的には削除の裁判と、開示請求の裁判の2件を行うことになります。

法律の条文の適用などについては、こちらのサイトでもう少し細かく解説しています。専門家の方などご興味がある方はこちらをご確認ください。

裁判管轄と資格証明書の必要部数

当事務所では全国の裁判所の案件に対応しています

このように、風評被害対策の裁判を行う場合には、東京地方裁判所に申し立てることになる割合が非常に高くなってきます。特に発信者の特定を行う場合には、サイト管理者からの情報開示ののちに、再度プロバイダと裁判を行うことになりますが、大手プロバイダはみな東京に所在しており、プロバイダ段階の訴訟のほとんどは東京地方裁判所管轄になります。
よって、地方のお客様であっても、最初から当事務所のような東京、関東の事務所へのご相談をいただいたほうが、費用的にはリーズナブルになることが多いかと思います。

当事務所では、遠方のお客様からのご相談、ご依頼も多数お受けしておりますので、安心してご相談ください。

弁護士中澤佑一
関東地方以外の遠方の地域にも顧問契約をいただいて継続的にご相談・ご依頼をいただいているお客様が多数いらっしゃいます。
遠隔地であっても、メールや、チャット、電話などで随時ご相談等が可能ですので、お任せください。


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