自分の書き込みを消したい!行き過ぎた投稿をしてしまったときの対処方法

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弁護士中澤 佑一

弁護士法人戸田総合法律事務所代表。
ネット関連と知財案件を中心に活動しています。 主著【インターネットにおける誹謗中傷法的対策マニュアル】【「ブラック企業」と呼ばせない!労務管理・風評対策Q&A】

安易な気持ちで他人の悪口をネットに投稿してしまった。

ふと冷静になってから、相手を傷つけてしまったのではないか、損害賠償請求を受けたり、被害届を出されてしまうのではないかと不安になってしまうこともあるのではないでしょうか。

当事務所では自分の書き込みに関する相談は、相談料として30分あたり5万円という通常の法律相談料よりも高額の料金設定をさせていただいておりますが、それでも、自分で書き込みをしてしまったが何とかしたいとのご相談を多くいただいております。

そこで、今回は、行き過ぎた投稿をしてしまった際に責任を回避、軽減できる方法をまとめたいと思います。

まず、状況を把握すること

取りうる対処方法は、被害者がどこまで手続きを進めているのかによって変わってきます。そこで、まずはご自身が置かれている状況がどの段階なのかを正確に把握することが必要です。

段階は次のような大まかな分類で考えていただければと思います。

相手が気づいていない段階

投稿した直後など、相手がまた気づいて居ない段階です。

相手が気づいて削除してほしい等の連絡が来ている段階

相手から直接クレームが来ている段階です。まだ、書き込みをしたサイトやプロバイダからの連絡は来ていない段階です。

書き込んだサイトから意見照会が来ている段階

相手からではなく、書き込んだサイトの管理者から連絡が来ている段階です。

プロバイダから意見照会が来た段階

書き込んだサイトからではなく、携帯電話会社やプロバイダなど、投稿に使用した通信会社から連絡が来ている段階です。通常、書留郵便で意見照会書が届いていると思います。

段階ごとの対応方針

相手が気づいていない段階ならどうすべきか

この段階であればとにかく、相手に気が付かれる前に記事を削除することです。相手が記事を見なければ傷つけてしまうこともありません。

しかし、問題は自分で投稿してしまった記事の削除は必ずしも容易ではないということです。

自分のブログやSNSであれば削除も容易ですが、他人が管理する匿名掲示板やクチコミサイトへの投稿であった場合、通常は投稿者側での削除はできなくなっています。

投稿を撤回したいと申し入れたとしても、そもそも投稿者本人であることの証明も難しいうえ、利用規約等でそのような行為は禁止されていることが大半です。

よって、自分が管理するブログ等でない限り、原則として自分の書き込みの削除は不可能と思ってください。

削除できる可能性が高い方法としては、被害者本人から削除請求を出してもらうことですが、気づいていない段階であえて相手にそれを伝え、削除依頼をしてもらうようにお願いするべきかといわれると難しいところです。

この段階では、サイトの管理者に丁寧に事情を説明し、書き込みを削除してもらうようにお願いするというのが現実的な対処方法になります。

相手が気づいて連絡が来ている段階の対処方法

この段階でご相談をいただくケースが一番多いのですが、対応方針としては2つです。

  1. 投稿した内容の権利侵害性等は争わず法的な責任をとる
  2. 投稿した内容の権利侵害性等を争い法的責任を争う

法的な責任を争うか否か、については書き込みの内容の違法性を検討する必要があります。よって、このような状態になり、対応方針に悩むようであれば、早急に弁護士に相談をするべきです。

なお、被害者の方にご理解いただくのがなかなか難しく苦労する部分なのですが、先ほど説明しましたように投稿者側では削除ができないケースが大半です。

多くの場合で被害者の方からは、まずは対象の書き込みを削除してほしい、損害賠償等の話はそれからとのお話がありますが、この自分で投稿してしまった記事を削除するということは、むしろ賠償金を支払うよりも困難なのです。

よって、削除のためには被害者側からの削除請求をお願いすることが一般的ですが、加害者と被害者という立場ではなかなかこのお願いも難しいところです。そこで、一般的には削除のための弁護士費用を負担するなど、被害者側に極力負担をかけない方法にて記事の削除を行うことになります。

弁護士中澤佑一
加害者側の弁護士として被害者に連絡をとっても交渉が難航するケースが大半です。知り合いの場合など当事者間では事を荒げないように「削除してくれればいい」との話になっていても、弁護士が入るとなると話が変わってくることもよくあります。

被害者側に弁護士を依頼してもらって、その弁護士費用を負担する旨申し入れる方が、穏便に解決できる傾向が強いです。

書き込んだサイトから意見照会が来た段階でどう対応すべきか

この段階は、相手が正式に発信者情報開示請求もしくは削除請求をサイト管理者に行ったということです。

まずは、削除のみを求められているのか、発信者情報開示まで求められているのかを確認してください。サイト管理者からの連絡が分かりにくければ、問い合わせを行うことも一つの解決策です。

そのうえで、削除のみであれば、この段階では損害賠償請求等に発展する可能性は低いところですので、削除に同意するか否かをご自身の良心に従って判断してください。削除すれば終わりということも多くあります。

発信者情報開示請求まで求められており、それに対する同意不同意を聞かれている場合には、前記同様、法的な責任を争う余地があるか否かを検討することになりますので、早急に弁護士に相談をしてください。

その結果、責任を否定する場合には、開示に同意しない理由書を作成し(通常は弁護士名で作成したほうが有効です)情報開示自体を争ってゆくことになります。

他方、責任を認める場合には、開示に同意の上、早急に示談交渉を行うことになります。なお、開示に同意をしますと、被害者が発信者情報開示のために要する弁護士費用を削減できますので、トータルの賠償金額を減額することにもつながります。

プロバイダから意見照会が来てる段階

書き込んだサイトからではなく、携帯電話会社やプロバイダなど、投稿に使用した通信会社から連絡が来ている段階では、一度サイト管理者側の判断を経ていることから(裁判を経て裁判官が記事の違法性を既に一度認めているケースも多いです)、法的な責任を争うメリットが乏しいケースが多くあります。

なお、サイト管理者のスタンスによっては、必ずしも裁判上違法性が認められないような書き込みについても、情報開示に応じてしまうところもあります。そのようなサイトの場合にはこの段階で争う余地はありますが、そのようなサイトはごくごく例外であり、通常は通信会社から郵便で意見照会が来たら、かなり立場は悪いと思ってください。

書き込みの内容的に法的な責任を争うことが難しいときには、発信者情報開示に同意することで少しでも賠償額を下げてゆくことになります。

違法性があるか、権利侵害性があるかは、基本的には投稿した内容が客観的に真実に合致しているか否かで判断をしていただければ正確だと思います。ちなみにですが、発信者情報開示に同意したうえで、損害賠償請求段階で争うということも可能です。両段階では法律上の要件が異なり、開示は認めるが、賠償は認めないという判断も実際に下されています。

投稿した内容が真実であり、法的な違法性を争える場合、この場合こそ弁護士に相談をしてください。

単に意見照会書に意見を記載するだけでは裁判ではあまり取り上げらません。匿名の意見では信用性が乏しいと判断されてしまうのです。

そこで、当事務所では、弁護士名での事情聴取書と意見書の提出を行っています。弁護士があなたの話を実際に聞いて、実在の確認も行ったうえ客観的な証拠としてまとめ、弁護士名義の意見書を提出することで、自分の名前を秘した状態でも、説得力を持って反論を行えるようになるのです。

当事務所にご相談いただく場合

相談料30分5万円は、決して高いとは考えていません

自分で書き込みをしてしまった方(の友人、親族等投稿者側)からの相談については、当事務所では30分あたり5万円の相談料をいただいています。

率直に申し上げて、弁護士に対する相談料の相場からはかなり高額です。しかし、弁護士には利益相反の禁止といって、対立する双方からの相談を受けられないというルールがあります。

当事務所は、ネット誹謗中傷対策、風評被害対策の分野ではトップクラスの取扱件数・実績を有しておりますが、この分野に対応できる弁護士自体少数であるため特定の弁護士に依頼が集中しているのが現在の状況です。このような状況で投稿者側からの相談を1件受けるということは、被害者側の案件が1件受任できなくなってしまうということの同義なのです。

この意味で、被害者側からの案件の最低単価である5万円を相談料として設定させていただいています。金額だけを見れば確かに相場より高額ですが、投稿者側として明確な対応のアドバイスができる弁護士は極めて限られることから、金額以上の価値あるアドバイスを提供させていただいていると自負しています。

実際、投稿者側としての相談およびご依頼も多くお受けしております。

争う余地があるか、示談交渉に入るべきかの的確な判断

近時、ネットへの投稿に関しては、匿名の投稿者を調査するための発信者情報開示請求に要した弁護士費用を、投稿者の負担とする裁判例が多く下されており、一つの傾向となっています。

よって、このような裁判例の傾向に照らせば、最終的に賠償命令を下されてしまう案件については、開示段階では任意に開示に同意し、無駄な損害を抑え、損害賠償請求を受けた段階で、金額を争う方針が良いでしょう。

そのため、発信者情報開示訴訟において、開示が認められるか否かを正確に見通すことが非常に重要です。争ったとしても開示が認められてしまうならば、早期に示談交渉を進めてゆく方が経済的にもよい結果をもたらします。

当事務所は、発信者情報開示請求について、日本トップクラスの取扱件数、実績を有しており、微妙な事例も含めて的確な判断が可能です。

自分で書き込みをしてしまったケースでは、誇張ではなく本当に弁護士選びによって大きく結果が変わります。

経験・知識不足の弁護士のいい加減なアドバイスに応じで無駄に争い、損害賠償金額が増大してしまうというのは悲劇です。発信者情報開示のための弁護士費用が、投稿による慰謝料額を上回ることも珍しくありません。経験不足の弁護士に相談してしまうと、無駄に開示のための弁護士費用を負担させられることになります。

よって、当事務所では、書き込みの内容や手続きの進行状況から、開示段階で争っても無意味と判断したならば、早急に被害者側との示談をまとめる方向で対応する方針をお勧めしております。

なお、これまで当事務所で示談交渉を受任した投稿者側の案件で、交渉に失敗し、訴訟まで至ってしまったケースはゼロ件です(2107年9月現在)。投稿者側としての対応、交渉もお任せください。


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弁護士延時千鶴子
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