違法ダウンロードの刑罰化のその後

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弁護士船越 雄一

弁護士法人戸田総合法律事務所パートナー。
ネット風評被害対策、労務管理の案件を中心に取り扱っています。 著作【「ブラック企業」と呼ばせない!労務管理・風評対策Q&A】

過去に当事務所の他のサイトにて違法ダウンロードの刑罰化についてまとめました。

今回は、法改正のおさらいとともに、法改正後約5年が経とうとしている本日その後の状況についてまとめたいと思います。

平成24年10月1日以降、違法ダウンロードの刑罰化

平成24年10月1日より前は、違法にアップロードされた音楽や映画をダウンロードする行為は民事上の責任を負うのみでした。しかし、それだけでは違法ダウンロードによる被害を改善するためには不十分であったため、刑罰化に至り、現在は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金、またはその両方が科せられることとなっています。なお、無断で音楽や映画をインターネット上にアップロードすることは、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。

ここで注意したい点は、刑罰化の対象となる行為はあくまで違法ダウンロード行為であって、単にYoutube等で動画を閲覧する行為は含まれておりません。動画を閲覧する際には、再生速度向上等のためにキャッシュ(一時時保存ファイル)が作成され、著作権法上の複製が行われることになりますが、著作権法47条の8により著作権侵害にはならないとされているからです。

改正後の社会の状況

皆さんにおいても、上記刑罰化の内容について、映画館での上映前のCMなどでよく見かけるのではないでしょうか。私も映画館で映画を見る際に、CM部分も好きなのでよく目にしていますが、注意を引くようよく考えて作られているなと感心しています。少しでも人々に関心をもってもらうために、試行錯誤しながら普及活動を行っているのだろうと思います。

その他、地上波のCMでも見かけることもあったかと思いますが、音楽業界、映画業界側も懸命に違法アップロード・ダウンロードを食い止めようとしている状況がうかがえます。

このような取り組みにより、社会一般に違法アップロードはもちろん、違法ダウンロードも決してしてはならないことであるという認識が根付きつつあるというのが現在の状況ではないかと思います。

また、実際の刑罰化後の運用状況ですが、違法アップローダーだけでなく、大量に違法ダウンロードを行う集団などの逮捕等のニュースを耳にすることもあります。集団的でかつ経済的悪影響が大きいようなケースは、厳重に取り締まる運用であろうと思います。

他方、個人の違法ダウンロードについては、それほど多くはないという印象ではありますが、警察から捜査され、処罰されているケースがあります。各団体から警告文が届くというようなこともあるようですので、業界全体で厳しく対応しているのだろうという印象です。

法改正後、もう少しで5年を迎える時期になってきて、社会一般にも違法ダウンロードの刑罰化の認識が根付いてきておりますので、今後さらに厳しく対応されることが予想されます。

皆さんには、くれぐれも違法ダウンロードはしないでいただきたいと思いますし、周囲の方々にも気を付けるよう促してほしいところです。


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弁護士延時千鶴子
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